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[専門][都市及び地方計画]地区交通計画 [都市及び地方計画]

問題
Ⅳ-25 地区交通計画に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
①住宅地の地区交通計画の原則を,具体的なレイアウトとして初めて表現したのが, 1927年の近隣住区論である。
②1929年に一部完成し入居を開始したラドパーンにおいては,計画設計の原則として,「歩行者と自動車は,空間的に完全に共存している」ということが定められていた。
③1963年のブキャナンレポートは,トラフィック機能を抑制して居住環境を優先的に守るべき領域として,通過交通を排除した居住環境地区の概念を提唱した。
④歩車共存道路は,区画道路を対象として,道路の空間的制約を前提としながら,自動車のトラフィック機能を抑制して歩行者などの安全性や快適性を向上させ,また路上駐車の適正化といった課題にも応えようとする道路形態である。
⑤歩車共存化のためのテ、パイスには,ハンプ,ランブルストリップ,シケインなどがある。


答え

×完全に共存
◯完全に分離

勉強メモ
近隣住区論
近隣住区のアイデアは、1924年にアメリカの社会・教育運動家で地域計画研究者であったクラレンス・ペリーが発表した『近隣住区論』(The neighbourhood unit)で初めて体系化された。
近隣住区の単位は幹線道路で囲まれており、約64ha(半径400m程)、人口は5000-6000人程度を想定する。この範囲内にコミュニティを支える小学校、教会、コミュニティセンター、公園などを置き、幹線道路沿いに商店などを配置する。通過交通が住区内に入り込み、スピードを出すのを防ぐため、わざと道路を曲げたり、見通しを悪くする。住民の日常生活は歩行可能な住区の範囲内で完結させることができる。
計画的に造られた人間的なスケールの都市空間を目指したもので、都市の匿名性・相互の無関心といった弊害を地域コミュニティの育成により克服しようとするものである。

ラドバーン方式
住宅地内における歩行者と自動車のアクセスを完全に分けた歩車分離型の代表的な考え方。車路をクルドサック(袋小路)形式にして外部からの通過交通を抑制し、人が各住戸から学校・公園・商店などへ行く場合は緑地のある歩行者専用道路を通る形となる。交通安全対策と緑化スペースの確保を両立できるメリットがある。米ニュージャージー州ラドバーン地区で1920年代に設計され、日本のニュータウン開発にも大きな影響を与えた方式。

ブキャナンレポート
1963年のブキャナンレポートは,トラフィック機能を抑制して居住環境を優先的に守るべき領域として,通過交通を排除した居住環境地区の概念を提唱した。

一言
1927年近隣住区論、1929年ラドバーン、1963年ブキャナンレポート。

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