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[専門][鋼構造及びコンクリート]コンクリートの劣化現象 [鋼構造及びコンクリート]

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問題

Ⅳ-10 コンクリートの劣化現象に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
①アルカリシリカ反応とは,骨材中に含まれるアルカリシリカ鉱物や炭酸塩岩を有する骨材がコンクリート中の酸性水溶液と反応して,コンクリートに異常な収縮やひび割れを発生させる劣化現象をいう。
②塩害とは,コンクリート中の鋼材の腐食が塩化物イオンにより促進され,コンクリートのひび割れやはく離,鋼材の断面減少を引き起こす劣化現象をいう。
③中性化とは,二酸化炭素がセメント水和物と炭酸化反応を起こし,コンクリートの空隙中の水分のpHを低下させることで,鋼材の腐食が促進され,コンクリートのひび割れやはく離,鋼材の断面減少を引き起こす劣化現象をいう。
④凍害とは,コンクリート中の水分が凍結と融解を繰返すことによって,コンクリート表面からスケーリング,微細ひび割れ及びポップアウトなどの形で劣化する現象をいう。
⑤化学的侵食とは,酸性物質や硫酸イオンとの接触によりコンクリート硬化体が分解したり,化合物生成時の膨張庄によってコンクリートが劣化する現象をいう。


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答え


×酸性水溶液と反応して,コンクリートに異常な収縮やひび割れを発生させる
アルカリ性水溶液と反応して,コンクリートに異常な膨張やひび割れを発生させる

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勉強メモ

■アルカリシリカ反応
・アルカリ骨材反応の一種で我が国で報告されているもの
・セメント中のナトリウムやカリウムのアルカリイオンと反応性骨材が湿度の高い条件下で反応し、コンクリートに膨張ひび割れを生じさせる

(アルカリシリカ反応の抑制方法)
①低アルカリ形のセメントの使用
②高炉セメント、フライアッシュセメントの使用
③コンクリート中の全アルカリ量をある限度以下に抑える

■塩害
・コンクリート中の鋼材の腐食が塩化物イオンにより促進され,コンクリートのひび割れやはく離,鋼材の断面減少を引き起こす劣化現象

(塩害の抑制方法)
①コンクリートに含まれる塩化物の総量を低く
②コンクリートを低スランプ・低水セメント比と配合し、締固めや養生を十分にで耐久的なコンクリートとする
③鉄筋のかぶりを十分に
④コンクリート表面の塗装や防錆剤の使用により塩化物を遮断
⑤耐塩鉄筋などの防錆鉄筋を使用

■中性化
・二酸化炭素がセメント水和物と炭酸化反応を起こし,コンクリートの空隙中の水分のpHを低下させることで,鋼材の腐食が促進され,コンクリートのひび割れやはく離,鋼材の断面減少を引き起こす劣化現象

■凍害
・コンクリート中の水分が凍結と融解を繰返すことによって,コンクリート表面からスケーリング,微細ひび割れ及びポップアウトなどの形で劣化する現象

■化学的侵食
・酸性物質や硫酸イオンとの接触によりコンクリート硬化体が分解したり,化合物生成時の膨張庄によってコンクリートが劣化する現象

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一言
・アルカリシリカ反応はアルカリイオン、塩害は塩化物イオン、中性化は二酸化炭素、凍害は水分、化学的侵食は酸性物質や硫酸イオン


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